私たちの身体を構成している細胞には、DNAが含まれています。そのDNAを引き延ばすと、一体、どのくらい長いのか、そしてそれがこんな小さな細胞の中にどうやって詰まっているのか、このDNAの不思議な秘密について、一緒に解き明かしていきましょう!
DNAってどのくらい長いの?
私たちの体は、数えきれないほどの細胞から成り立っています。そしてその細胞の中には、私たちの体の特徴や性質を決める「DNA」という生命の設計図が存在します。
ここで、非常に驚くべき事実を紹介します。ヒトの細胞の中に含まれるDNAをすべてつなぎ合わせると、なんと約2メートルになります。2メートルというと、身長が高い大人くらいの長さに相当します。
ところが、ここが信じられないくらい驚くところです。この2メートルものDNAが、細胞核という直径わずかおおよそ0.01ミリメートルという、肉眼ではまず見えないほど小さい構造の中に、きちんと詰まっているのです。
「えっ、そんなことって物理的に可能なの?」と感じるのは当然です。では、このなぞなぞの答えを見ていきましょう。

どのようにして細胞のなかに詰まっているの?
細胞核という狭い空間に、2メートルものDNAが入る秘密は、「ヒストン」というタンパク質の働きにあります。
DNAは、とても長い鎖状の分子です。もし細胞核の中で、DNAが自由に伸びっぱなしだったら、とうていそこに収まりきるはずがありません。そこで登場するのがヒストンです。DNAはこのヒストンというタンパク質の周りに、まるで糸巻きに糸を巻きつけるように、くるくると巻きついていきます。
DNAがヒストンに巻きつくと、目に見えないほどの小さな粒のような構造が生まれます。これを「ヌクレオソーム」と呼びます。 しかし、圧縮はここでは終わりません。ヌクレオソームはさらに集まって、より複雑で立体的な構造へと何度も何度も折りたたまれていきます。この折りたたまれるプロセスが何層にも重なることで、最終的に約2メートルのDNAが、先ほどの直径0.01ミリメートルほどの細胞核の中にきちんと収まります。

全身のDNAをすべて繋げると何メートルになる?
ここまで、1個の細胞に約2メートルのDNAが入っていることを説明してきました。では、私たち人間の体全体には、いったいどのくらいの長さのDNAが存在しているのでしょうか?
私たちの体は、おおよそ37兆個の細胞から構成されています。ただし、赤血球のようにDNAを持たない細胞も多くあります。ここでは分かりやすさのために、すべての細胞に2メートルのDNAがあると仮定して、単純な掛け算で計算してみましょう。
37兆個 × 2メートル = 74兆メートル
これをキロメートルに換算すると、740億キロメートルになります。
ここで、太陽までの距離を思い出してください。太陽までの距離は、およそ1億5000万キロメートルです。つまり、計算によると、私たちの体の中のDNAをすべてつなぎ合わせると、太陽までの距離を往復することが、なんとおよそ250回もできるほどの長さになるのです。

とてつもない長さですね!あなたの体の中には、そのようなスケールの遺伝子情報が詰まっているのです。
まとめ
細胞核という目に見えないほど小さい場所に、約2メートルのDNAが詰まっています。そして、全身の細胞のDNAを計算すると、地球と太陽の間を約250往復もできる長さになります。
このように、私たちの体には、計り知れない秘密が隠れています。今後も私たちと一緒に生命の秘密を解き明かしていきましょう!