みなさんは、ゾウを見たことがありますか?かなり多くの人が見たことがあると思います。ゾウと言えば、あの長い鼻。長くてくねくね曲がり、色々なものをつかんだり水を吸い上げたり、本当に器用ですよね。でも、なぜこんなに自由に動くのでしょう?その答えは、ゾウの鼻には「骨がない」という驚くべき秘密にあるんです。
ゾウの鼻の秘密
実はゾウの鼻は、骨ではなく、ほとんどが筋肉でできた器官なんです。これを聞くと驚きますよね。あなたの鼻の根元を触ってみてください。とっても固い部分がありますよね。これは鼻骨という骨です。 では、骨がなくても大丈夫なのでしょうか?わたしたちの指にも骨がありますが、曲がる方向は関節によって決まっています。ゾウの鼻はちがいます。鼻の中身はほとんどが筋肉と水分で、筋肉そのものが骨のかわりに鼻全体を支えているのです。だから、曲げる、ねじる、伸ばすといった動きを、思いどおりに組み合わせられます。
そして、この自由な鼻を、ゾウは存分に活用しています。実は、この鼻はゾウの暮らす環境にみごとに適応しています。アフリカの草原からアジアの森林まで、ゾウは高い枝の葉から地面の草まで、さまざまな高さにある食べ物を口に運ばなければなりません。さらに、水を吸い上げて浴びるなど、用途は実に多彩です。

ゾウの鼻の筋肉の束はどのように配置されている?
自由自在に動かせるゾウの鼻。そのゾウの鼻には、細い筋肉のたばが数万本もつまっています。では、その鼻の筋肉の束はどのように配置されているのでしょう?その秘密を探ってみましょう。
ゾウの鼻の筋肉の束は、走る向きで3つに分けられます。鼻の長さにそって走る「たての筋肉」、鼻をとりまいたり中心に向かったりする「よこの筋肉」、そしてらせんのようにななめに巻く「ななめの筋肉」です。 たての筋肉が縮むと、鼻は短く太くなり、片側だけが縮めば鼻は曲がります。よこの筋肉が縮むと鼻は細くなりますが、中身の体積は変わらないので、細くなったぶんだけ鼻は長く伸びます。ななめの筋肉が縮むと、鼻はねじれます。

ゾウの鼻で出来ること!
では、ゾウが鼻を用いてできる事を、実際に見ていきましょう!
食べ物をつかむ:ゾウの鼻は、ピーナッツなどのとても小さいものを器用につかむことができます。また、太い枝をつかんでバラバラにすることもできます。サバンナの草をつかんで根元ごと引き抜くこともできるんです。
水を吸い上げる:皆さまが多分思いつくであろう使い方が、水を吸い上げることです。鼻をホースのように使って、水を吸い込み、自分の口に入れたり、体へかけたりします。暑い時期の身体の冷却に重要な役割を果たしています。
発達した嗅覚:ゾウは、非常に発達した嗅覚を持つと考えられています。鼻を地面に近づけたり、空中で動かしたりすることで、遠く離れた場所の匂いを嗅ぐことができます。
他の動物の鼻と比べてみると
では、ゾウの鼻と、他の動物の鼻を比べてみましょう。
人間の鼻:私たちの鼻は、上のほうが鼻骨、下のほうが軟骨で支えられた、比較的動きの少ない器官です。鼻をひくひくさせることはできますが、ゾウのように複雑に曲げたり、ねじったり、長く伸ばしたりはできません。
犬や猫の鼻:これらの動物の鼻先も、人間と同じように軟骨で支えられていて、鼻の奥のほうだけが頭の骨とつながっています。そして、においをかぎ分ける力がとても発達しています。

今日は、ゾウの鼻に隠された驚きの秘密を見てきました。あんなに鼻が大きいのに、とても繊細な動きが出来るんですね。 この地球には、他にも大変興味深い生き物がたくさんいます。これからも私たちと一緒に、その秘密を解き明かしていきましょう。