土星といえば、その周りをぐるぐる回る美しい輪が特徴ですよね。望遠鏡で土星を見ると、その輪がはっきり見えて、美しい輪のある惑星の姿を楽しむことができます。しかし、土星の輪が時々なくなってしまうって知っていますか?実は、土星の輪は消えているわけではなく、地球からの見た角度の関係で、一時的に見えなくなっているだけなんです。昔の有名な科学者も、この現象に驚き、困惑していたほどです。この不思議な現象について、詳しく調べてみましょう。

土星のイラスト

土星の輪が見えなくなる現象 — 周期的に起こる謎

土星の輪の厚さは場所によって異なりますが、主に数十メートルから100メートルほどと、とても薄い構造です。それに対して、明るく見える主な輪の広がりは、約27万キロメートルもあります。つまり、直径に比べて厚さがものすごく薄いということです。こんなに薄いので、地球からの見た角度によっては、ほぼ見えなくなってしまうのです。

この現象は「環の消失」と呼ばれています。輪が地球の方向に対して真横(ほぼ水平)に近づいた時に起こります。真横から見ると、どんなに大きなものでも薄く見えますよね。紙を正面から見ると広く見えますが、真横から見ると、とても細く見えるのと同じようなイメージです。土星の輪も同じで、真横に近づくと見えなくなってしまうんです。

この現象は、およそ15年ごとに繰り返し起こります。これは、土星の自転軸の傾きと、地球・土星が太陽の周りを公転することで、地球から見える角度が変化するためです。

ガリレオも目撃した — 昔の科学者を困惑させた謎

この不思議な現象は、昔の科学者も経験しています。有名な科学者ガリレオ・ガリレイは、1610年に望遠鏡を使って土星を観測しました。最初、彼は土星の輪を「土星の両側に突き出した部分」だと考えていました。新しい望遠鏡で宇宙を観察する中で、ガリレオは、土星の両側に何か奇妙な突き出しがあることに気づきました。

ところが、数年後に再び土星を観察すると、その突き出した部分が消えていたんです。ガリレオは大変驚きました。土星に何か起きたのか、それとも自分の望遠鏡が壊れたのか、理由が分かりませんでした。

当時は、この現象が「環の消失」という周期的な現象だということが分かっていなかったので、ガリレオも大変困惑したと言われています。もし、ガリレオが「これは周期的な現象だ」と知っていたら、もっと理解しやすかったでしょう。その後、1655年にホイヘンスが土星の輪であることを正しく説明し、この謎は解き明かされました。

次に見えなくなるのはいつ? — 観測記録と今後の予測

環の消失は約15年ごとに起こりますが、地球と土星の公転の関係によって、時期には多少のずれがあります。

最近では、11995〜1996年ごろと2009年ごろ、そして2025年ごろにも環がほぼ真横を向く現象が起こりました。

次の「環の消失」は、2038年から2039年にかけてになると考えられています。もし、その時期に望遠鏡で土星を観察したら、輪がほぼ見えなくなった土星の姿を見ることができるかもしれません。もしかしたら、土星のこの不思議な現象を自分の目で観察できるチャンスがあるかもしれませんね。

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