ラフレシアってどんな花?
ラフレシアは、東南アジアの熱帯雨林に生える、現在知られている植物の中で、世界最大級の一つの花です。花の直径は80〜100cmほど、大きいものでは1mを超え、重さは約10kgにもなります。
赤い花びらには白い斑点があり、見た目は腐った肉のようです。さらに、本当に腐った肉のような強いにおいを出すため、「世界一臭い花」と紹介されることもあります。
「どうしてこんなに大きいの?」「なぜこんなに臭いの?」
実は、そのどちらにも、ラフレシアが生きのこるための大切な理由があるのです。
ラフレシアはインドネシアやマレーシアなどの熱帯雨林に生えています。しかし、森林が減っている影響で、生息地も少なくなっています。種類によっては絶滅が心配されているものもあり、この不思議な花を守る取り組みも行われています。

なぜこんなに大きな花になるの?
ラフレシアは、寄生植物と呼ばれる植物です。
寄生植物とは、自分だけでは十分に生きられず、ほかの植物から栄養をもらって育つ植物のことです。ラフレシアは、ブドウ科のつる植物(主にブドウ科 Tetrastigma 属)の中で生活し、そこから水や栄養を受け取っています。
そのため、ふつうの植物のような葉や茎はほとんどありません。光合成をほとんど行わず、地面の上に見えるのは花だけです。
ラフレシアが巨大な花を咲かせる理由は、まだ完全には分かっていません。
なぜこんなに臭いの?
ラフレシアのもう一つの特徴は、強いにおいです。
そのにおいは腐った肉によく似ています。人にはとても臭く感じますが、ラフレシアにとっては大切な役割があります。
それは、ハエを呼び寄せることです。
腐った肉を探しているハエは、そのにおいに引き寄せられて花へやって来ます。すると体に花粉がつき、別のラフレシアへ飛んだときに花粉を運んでくれます。
ラフレシアには、**雄花(おばな)と雌花(めばな)**があります。ハエが雄花の花粉を雌花へ運んだときだけ種ができます。
ただし、雄花と雌花が近くで同じ時期に咲くことはあまりありません。そのため、自然の中で受粉が成功する機会はとても少ないと考えられています。
ラフレシアは、ハエの習性を利用して受粉をしているのです。
私たちには嫌なにおいでも、ラフレシアにとっては子孫を残すための大切な作戦なのですね。
世界にはこんな大きな花もある!
ショクダイオオコンニャク(タイタンアラム) は、高さ3mを超えることもあります。ただし、大きく見える部分は一つの花ではなく、小さな花がたくさん集まって一つの大きな花のように見えているものです。このような花の集まりを 花序(かじょ) といいます。そのため、「世界で最も大きな一つの花」はラフレシア、「世界最大級の花序」はショクダイオオコンニャクと区別されています。
世界には、大きくなったり、強いにおいを出したりと、それぞれの環境に合った方法で生きている植物がたくさんあります。
ラフレシアも、その中の一つです。
見た目やにおいは少し変わっていますが、それは長い時間をかけて身につけた、生きのこるための工夫です。
自然には、まだまだ不思議な生き物がたくさんいます。ぜひ、いろいろな植物や動物の「どうして?」を調べてみてくださいね。
